たとえて言えば
雨が上がったような気がする
気分の話だ、実際の空模様ではない ここ数日そういうこともたしかにあったけど
何をすべきかが自然に見える、それが少し寂しい
思い返せば天気の好みを訊かれたさい、回りくどく話を転がしながらも、決まって最後には「どれも好きなのだ」ということを伝えていた気がする
雨が上がったような気がして、その心地よさが少し寂しい
あとはもうこれを追求するだけだと、そのように決まったとき
その道のりは最後の最後まで途切れず続くのだとしても
こころのどこかで、ほんのわずかな何かが終わってしまう
無限の追及と改善、その決まりきった加速のどこかでまた、
すべてを台無しにする愛しい雨が降ってほしい、ような、やっぱりやめてほしいような
少なくとも空模様の側(?)はそんなことひとつも気にしないだろうが
そんなことを気にできてしまうのはいつでも人間の側の思い込みで、
僕にもずっと付きまとう思い込みで、
そういったものが一息に照らし変えられるあの一瞬、
空を
心待ちにはしていないふりをしながら、覚えておきたい